【11月1日 AFP】イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)をはじめ、ノリッジ・シティ(Norwich City)やレイトン・オリエント(Leyton Orient)でプレーした経歴を持つ元サッカー選手のフィリップ・マルリン(Philip Mulryne)氏が、カトリック教徒として新たなキャリアを見据えている。

 北アイルランド代表として計27試合に出場したマルリン氏は、先月29日にダームイッド・マーティン(Diarmuid Martin)ダブリン大主教から助祭に任命され、地元紙ベルファスト・テレグラフ(Belfast Telegraph)によると、現在38歳の同氏は来年にも司祭になる可能性があるという。

 一方、英紙デーリー・メール(Daily Mail)の報道では、キャリア全盛期のノリッジ時代には最高で50万ポンド(約6400万円)稼ぎ、テレビ番組などに出演していた有名モデルと交際していたこともあるマルリン氏は先月、ベルファスト高等法院(Belfast's High Court)から破産宣告を受けたと伝えられている。

 元サッカー選手として意外な転身を遂げたマルリン氏のように、これまでも宗教的な理由によりキャリア半ばで現役引退を決意した選手がいる。リーグ2部のシェフィールド・ウェンズデイ(Sheffield Wednesday)では、24歳のジェレミー・エラン(Jeremy Helan)氏が、イスラム教にささげる時間を増やすためにチームを退団した。

 また、過去に最も注目を集めた例は、信仰のために23歳の若さで現役を退いたピーター・ノウルズ(Peter Knowles)氏かもしれない。同世代を代表するサッカー選手の一人として、1970年のW杯イングランド代表入りも見込まれていたノウルズ氏は、エホバの証人(Jehovah's Witnesses)に入信し、自らの信仰とサッカー選手のキャリアは両立できないと確信すると、当時所属していたウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(Wolverhampton Wanderers)を1969年に退団した。(c)AFP