【10月27日 AFP】(更新)シリアの反体制派が支配する北西部イドリブ(Idlib)県で26日、学校とその周辺地区が空爆を受け、市民少なくとも35人が死亡した。在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」と活動家が明らかにした。国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)はその後、この空爆で児童22人と教員6人が死亡したと発表した。

 ユニセフのアンソニー・レイク(Anthony Lake)事務局長は「これは悲劇だ。言語道断だ。故意であれば戦争犯罪に当たる」と強く非難した。

 現場は同県ハス(Hass) 村。監視団はユニセフの発表に先立ち、ロシア軍かシリア軍の複数の軍用機が学校施設などに対して6回の空爆を加え、児童11人を含む少なくとも市民35人が死亡したと報告していた。

 反体制派団体「イドリブ・メディア・センター(Idlib Media Centre)」の活動家がAFPに述べたところでは、空爆があったのは26日午前11時30分(日本時間同午後5時30分)ごろ。同活動家は匿名を条件に「空襲のため学校当局が授業の打ち切りを決めた後、児童たちの下校中にロケット弾が1発、学校の入り口に命中した」と説明した。

 別の活動家らは、黒いちりまみれのリュックのひもをつかんだまま、ひじから上を焼き切られた子どもの腕の一部の写真をソーシャルメディアで共有した。

 監視団によると、過去7日間にイドリブ県での空爆で死亡した市民は今回の攻撃で計89人となった。(c)AFP