【10月26日 AFP】米情報機関を統括するジェームズ・クラッパー(James Clapper)国家情報長官は25日、北朝鮮に核開発計画を放棄させて朝鮮半島を非核化させる取り組みは失敗する運命にあるとの見方を示した。

 米国はミサイルや核技術の開発を行っている北朝鮮から守るため、中国の反対にもかかわらず、韓国に出来るだけ早くミサイル迎撃システム「高高度防衛(THAAD)ミサイル」を配備する予定。

 クラッパー長官は、米シンクタンク「外交問題評議会(Council on Foreign Relations)」のイベントで「北朝鮮を非核化させることは、恐らく、見込みのない努力だ。彼らが非核化を実行することはない。(核武装は)彼らが生き残るための手段だ」と語った。

 またクラッパー長官は、拘束されていた米国人2人の解放交渉のため2014年11月に北朝鮮を訪問した経験から「北朝鮮の目線で世界を見ると、彼らは世界に包囲され、非常に被害妄想的であることがわかる。核開発の能力を放棄するという考え方は持っていない」と述べた。

 一方、米国務省のジョン・カービー(John Kirby)報道官はクラッパー長官の見方に反論し、北朝鮮に対する米国の外交政策は「何も変わっていない」と強調した。(c)AFP