【10月26日 AFP】米配車アプリ大手ウーバー(Uber)傘下の自動運転トラック開発新興企業オットー(Otto)は25日、米コロラド(Colorado)州で先週、自動運転トラックを使ったビールの輸送を行ったことを明らかにした。

 自動運転トラックが走行したのは、コロラド州フォートコリンズ(Fort Collins)から同州コロラドスプリングズ(Colorado Springs)までの約200キロ。車両は、18輪大型トレーラートラックで、米最大のビール醸造会社アンハイザー・ブッシュ・インベブ(Anheuser-Busch)の主力ブランドビール「バドワイザー(Budweiser)」が積み込まれた。道路状況を読み取る複数のカメラ、レーダー、センサーを搭載し、交通量の多い州都デンバー(Denver)の中心部も通過した。

 同社の声明によると、車両は州間高速道路25号線を南下し、高速入り口から出口までの2時間を自動運転で走行したとされる。トラックにはプロの運転手が乗り込んだが、高速道路では運転席後方にある仮眠用スペースから運転の進行を監視しただけだった。一般道では運転手がハンドルを握った。

 今回の試験走行は、ウーバーがペンシルベニア(Pennsylvania)州ピッツバーグ(Pittsburgh)で自動運転車による配車サービスを開始してからわずか6週間後に実施され、乗用車とトラックの自動運転システムに取り組む多くの自動車メーカーの機先を制するかたちとなった。オットーによると、この試験走行はアンハイザー社との共同事業の第一歩だという。

 同社はウェブサイトfreight.uber.comを立ち上げ、今後、同社での運転業務を希望するトラック運転手を募っている。(c)AFP