【10月19日 AFP】メキシコ・グアダルーペ(Guadalupe)島沖で、サメ鑑賞用ケージにホオジロザメが突進・進入した時の様子を捉えた映像が、インターネットで話題を集め、ユーチューブ(Youtube)で1500万回以上再生されている。当時、ケージの中には男性がいたが、間一髪のところで無事だった。

 この男性は、パートタイムでダイビングのインストラクターをしている香港(Hong Kong)在住のチャン・ミン(Chan Ming)さん。ホオジロザメが入ってきた時、たった1人でケージの中にいた。ケージのそばに放たれた餌に飛びかかったホオジロザメはそのままケージに激突し、側面の一部を破壊し、できた隙間から内部に進入したという。

 チャンさんはAFPの取材に対し、とにかく落ち着こうと努力していたと述べ、もしパニックになれば「とても恐ろしい」状況になっただろうと話した。

 動画では、ケージ近くの船上にいたインストラクターが上部のカバーを開け、そこからホオジロザメが出ていく様子が捉えられていた。サメが出て行ってから二十数秒後、ようやくチャンさんが海面に姿を見せた。

 しかしそのような恐ろしい経験にもかかわらず、チャンさんのサメに対する愛情は一切失われておらず、その翌日にはもうダイビングのために海に戻ったという。「あの時のホオジロザメは、今でもとても美しかったと思っている。サメは本当にきれいで、かわいいよ」

(c)AFP