【10月18日 AFP】相次ぐスキャンダルにより議会でのセクハラが問題となっているフランスで、議会の女性職員・スタッフに、自分が受けたわいせつ行為や望まない口説き行為について投稿を奨励するウェブサイトが18日、立ち上がった。

 ウェブサイトを立ち上げた4人の女性は、17日付の仏日刊紙ルモンド(Le Monde)への投稿で、仏政界では女性議員、女性スタッフに対する性差別的な発言や行為が日常茶飯事であり、最近メディアで取り上げられている事例は、もっと広範な問題の中の単に極端な例にすぎないと述べた。

 フランスでは5月、過去数十年間にわたってセクハラを行っていたと糾弾されたドニ・ボーパン(Denis Baupin)下院副議長が辞任した。また先週には、ジャンミシェル・バイレ(Jean-Michel Baylet)国土整備・農村問題・地方自治体相が、女性の同僚を殴ったとして議会で非難された。

 両氏ともに疑惑を否定しているが、ボーパン氏のケースへの高い注目から、閣僚経験者を含む女性議員やそのスタッフらが、仏議会の男性優位的な文化を糾弾する動きが生まれた。

 ウェブサイト「Chaircollaboratrice.com」にはすでに匿名の女性たちからいくつかの証言が集まっている。ある例では、証言している女性が会合に出ていた際、ある男性議員が議題から脱線し「ねえ、そういえば、僕はアラブ人とは寝たことがなくて…」と語り始めたため、この女性は「ねえ、そういえば、私は国会議員をひっぱたいたことがなくて」と言い返したという。

 2015年には約40人の女性ジャーナリストらが、男性政治家らの性差別的言動を非難する共同声明を発表している。(c)AFP