【10月16日 AFP】香港(Hong Kong)で16日に行われた毎年恒例のビクトリアハーバー(Victoria Harbour)横断水泳大会で、参加者1人が溺れて死亡し、1人が意識不明の重体となっている。

 地元メディアによると、40代とみられる男性が意識を失った状態で救助艇に引き上げられた後、病院に搬送されたものの死亡が確認された。同様に意識不明となった60代とみられる女性も救助されて病院に搬送され、集中治療室で手当てを受けているという。

 この水泳大会は、有名なビクトリアハーバーを挟む九龍(Kowloon)半島と香港島間約1500メートルを泳いで横断するもので、今年は約3000人が参加。報道によると昨年より500人増となったものの、ライフセーバーは10人しか増員しておらず、複数のメディアがこれを疑問視している。

 香港公共放送RTHKがウェブサイトで公表したところによると、今年の大会で配置されたライフセーバーの総数は120人だった。

 大会はレース部門とレクリエーション部門に分かれており、死亡した男性と重体の女性はともにレクリエーション部門に参加していたという。

 当日は晴天に恵まれ、気温も温暖で30度前後だった。しかし英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post)によると、参加者からは波が荒いとの苦情もあったという。

 ビクトリアハーバー横断水泳大会で死者が出たのは、30年間の中断を経て2011年に再開されてから初めて。(c)AFP