【10月16日 AFP】ロシアの空母アドミラル・クズネツォフ(Admiral Kuznetsov)が15日、シリア空爆の支援任務に当たる同国海軍が展開している地中海(Mediterranean Sea)に向けて出航した。ロシア国防省が明らかにした。

 この数週間前にセルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相は、同空母を地中海東部に派遣し、同海域におけるロシアの海軍力を強化すると発言していた。

 ロシア国防省によると、同空母には巡洋艦ピョートル・ベリーキイ(Pyotr Veliky)、駆逐艦ビツェ・アドミラル・クラコフ(Vice Admiral Kulakov)、大型の対潜艦なども随伴する。同艦隊は海洋航行の安全確保に加え「海賊行為や国際テロリズムのような現代の新たな脅威に対応」することになるという。

 ロシアはバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領率いるシリア政府軍を支援するため、シリア領内で激しい空爆作戦を1年以上継続しており、その支援のために海軍を展開している。

 ロシア唯一の空母であるアドミラル・クズネツォフが実戦に派遣されるのは改修後初。旧ソ連時代に建造された同空母はロシア北西部ムルマンスク(Murmansk)を母港とする北方艦隊に所属している。ロシア国防省は、アドミラル・クズネツォフの任務がいつまで続くのかは明らかにしていない。(c)AFP