【10月15日 AFP】米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が女性にわいせつ行為を働いた疑惑が相次いでいる問題で、同氏がホストを務めた人気リアリティー番組「アプレンティス(The Apprentice)」の出演者を含む女性2人が14日、被害者として新たに名乗り出た。

 トランプ氏の支持率はこのところ低下の一途をたどっており、新たな疑惑の浮上によって同氏陣営にはさらなる暗雲が立ち込めている。

 新たに名乗りを上げたのは、「アプレンティス」の第5シーズンに出演したサマー・ザーボス(Summer Zervos)さんと、元モデル志望のクリスティン・アンダーソン(Kristin Anderson)さん。

 ザーボスさんは2007年、トランプ氏から雇用機会について話し合うためとして、ビバリーヒルズ(Beverly Hills)にあるホテルでの夕食に招かれた。しかし、ホテルに到着するとバンガローに連れて行かれ、トランプ氏にキスされたり、体を触られたりしたという。

 ザーボスさんはロサンゼルス(Los Angeles)で行った記者会見で、「(トランプ氏は)猛烈に私にキスし始め、私の胸に手を置きました。体を抱きしめられた私は、押しのけようとしました。彼の胸を押しやり、離れようとしながら『ちょっと、目を覚まして』と言うと、彼は『目を覚まして』と私の言葉を繰り返し、性器を押し付けてきました」と語った。

 ザーボスさんが名乗り出ることを決心したのは、9日の討論会でトランプ氏が女性にわいせつ行為をした過去はないと否定したのを聞いたことがきっかけだったという。討論会に先立つ7日には、自分は有名人なので女性の股間をつかんでも許されると語るトランプ氏の映像が、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)により公開されていた。

 一方のアンダーソンさんは14日、同紙を通じて被害を公表。1990年代前半にナイトクラブを訪れた際、近寄ってきたトランプ氏によって、スカートの中に手を入れられ、下着の上から性器を触られたと証言した。

 トランプ氏は、女性たちから続出する被害証言はすべてうそだと否定している。(c)AFP