【10月11日 AFP】男子ゴルフのタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)が10日、かつてトップに君臨していた時代のレベルに戻れるか新たな疑問が浮上したとして、待望のツアー復帰を突如キャンセルし、ゴルフ界を揺るがした。

 米プロゴルフ(PGA)ツアーの声明で、カリフォルニア(California)州ナパ(Napa)のシルバラード・リゾート&スパ(Silverado Resort and Spa)で開催されるセーフウェイ・オープン(2016 Safeway Open)に出場すると大々的に発表されてからわずか3日後、元世界ランク1位のウッズは1年2か月ぶりとなる実戦復帰に向けて準備が整っていないと明かした。

 現在40歳でメジャー通算14勝を誇るウッズは、長い間悩まされてきた腰にメスを入れて以降、ツアーに出場しておらず、復帰を見送ることにした理由については健康面よりもプレーレベルに懸念があるためと説明した。

 来月のトルコ航空オープン(Turkish Airlines Open 2016)にも出場する予定だったウッズは、「自分の心に問いかけながら熟考を重ねた結果、米国とトルコでの大会には、まだプレーする準備ができていないと判断した」とコメントし、「体調は良いし強さも感じているが、プレーは不安定な状態で必要なレベルには達していない」としながらも、12月に開催されるヒーロー・ワールドチャレンジ(2016 Hero World Challenge)には出場したいと語った。

 米国選抜と欧州選抜による男子ゴルフの対抗戦、第41回ライダーカップ(The 41st Ryder Cup)では米国選抜の副主将を務め、トロフィー奪還に貢献したウッズは、その経験が復帰への刺激となったとしながらも、世界最高レベルの選手と競う準備はできていないと実感したという。

「セーフウェイ出場を発表したときは、本当にプレーするつもりだった。そうでなければ出場を表明しなかった」と強調したウッズは、2008年を最後にメジャータイトルから遠ざかっており、ここ3年間は米ツアーでも優勝していない。

「米国選抜と一緒に過ごした一週間は、とても光栄でプレーへの意欲が増す経験となった。この数週間、カリフォルニアで練習していたが、数時間後にはまだ世界最高のプレーヤーたちと競う準備はできていないと感じた」