【10月8日 AFP】(写真追加)ハイチで400人以上の死者を出した大型ハリケーン「マシュー(Matthew)」は7日、米南東部沿岸に大きな被害を与え、フロリダ(Florida)州で4人が死亡した。

 周辺地域は強風と豪雨、海水による道路の水没などの被害が出ており、避難命令や外出禁止令が数百万人に出され、100万人以上が停電の影響を受けている。

 フロリダ州ジャクソンビル(Jacksonville)のレニー・カリー(Lenny Curry)市長は「マシューは100年に1度のハリケーンだと気象専門家らは言っている」と述べた。同市では人口85万人のうち半数近くがすでに避難している。

 ハイチ通過時点では5段階評価で2番目に強いカテゴリー4だったマシューはその後、米本土に近づくにつれ、やや勢力を弱めたが、米国立ハリケーンセンター(NHC)によると風速は48メートル以上を保っている。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、フロリダ、ジョージア(Georgia)、ノースカロライナ(North Carolina)、サウスカロライナ(South Carolina)の各州に連邦緊急事態を発令し、「依然として非常に危険なハリケーンだ。高潮や洪水、人命の損失や深刻な物的損害などの懸念は引き続き存在している」と述べた。

 沿岸部や低平地周辺にはますます多くの緊急警報が出されているが、住民らの多くは注意を払わず自宅に残っているという。(c)AFP/Leila MACOR, with Jennie Matthew in Savannah, Georgia