【10月7日 AFP】大型ハリケーン「マシュー(Matthew)」は7日、最大瞬間風速約54メートルの猛烈な風と豪雨をもたらしながら、米フロリダ(Florida)州沿岸を北上している。

 国立ハリケーンセンター(NHC)は7日未明、マシューの勢力を5段階評価で3番目のカテゴリー3に引き下げた。とはいえフロリダ州が、人々の記憶に残っている中で最も危険なハリケーンに直面していることに変わりはない。

 地元メディアは、強風が吹き荒れる無人の道路の様子を放映した。明け方には沿岸部で大雨となり、電線や倒れた木々が道路をふさぎ、住民の移動を妨げた。

 マシューが直撃したカリブ海(Caribbean Sea)のハイチ南部では大きな被害が出ており、地元の上院議員によると、これまでに300人以上の死亡が確認されている。

 マシューはこれまでにハイチ、ジャマイカ、キューバ、ドミニカ共和国、バハマに被害をもたらしており、米当局者は、死者が出ないことはほぼ不可能だと警告して万全の対策を進めている。

 一方、北大西洋のバミューダ(Bermuda)諸島南部では6日、熱帯低気圧「ニコール(Nicole)」がハリケーンに発達したと、NHCは発表した。今後、勢力を強めるとみられているが、現時点では警報は出されていない。(c)AFP