【10月4日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するメルセデスAMG(Mercedes AMG)は、第16戦マレーシアGP(Malaysian Grand Prix 2016)決勝で、ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が突然のエンジントラブルに見舞われたことについてチームを戒めた上で、今週末の日本GP(Japan Grand Prix 2016)での巻き返しを誓った。

 セパン・インターナショナル・サーキット(Sepang International Circuit)で行われた2日のレースで、トップを走っていたハミルトンのマシンがレース残り15周でエンジンブローを起こした後、言葉を失いかけたメルセデスのチーム責任者を務めるトト・ヴォルフ(Toto Wolff)氏は、「今日のような日をどう受け止めるべきか分からない。ルイスのトラブルには言葉もない。彼に同情する」とコメントしていた。

 総合3連覇への可能性に大打撃を受けることになったハミルトンが、まさかのリタイアで泣きそうになっていた一方、チームメートのニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)は3位でフィニッシュし、総合順位のリードを23ポイントに広げた。

 レッドブル(Red Bull)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が優勝したレースの直後、チームに駆け寄り、ロズベルグを優遇していると責め立てた31歳のハミルトンは、BBCラジオ(BBC Radio)で、「メルセデスに疑問がある。製造されたエンジンはたくさんあるのに、今年問題を起こしているのは僕のものだけだ」と不満をあらわにした。

 ヴォルフ氏は、その疑問に答えられなかったと認めた上で、「F1は多くのテクノロジーを駆使したメカニカルなスポーツだ。しかし、合理的な説明ができない状況に混乱させられることもある。不可解な偶然が重なっている」と話した。

「チームは問題の原因を追究して、そこから教訓を得るだろう。しかし、私はこうしてトラブルが起きた後のルイスの反応に注視したい。われわれは今日、彼を失望させ、そのことに自分たちも打ちのめされている」

 ヴォルフ氏は、ハミルトンが一時的に冷静さをなくしたと明かす一方で、その後チームと和解して9日に行われるレースに再び集中していた同選手の姿勢を称賛した。