【10月3日 AFP】リビア中部の沿岸都市シルト(Sirte)で2日、統一政府勢力によるイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」掃討作戦を取材していたオランダ人の男性写真記者がISの狙撃手に撃たれ、死亡した。

 統一政府側で戦っている戦闘員が治療を受けている中部ミスラタ(Misrata)の病院の広報担当者がAFPに明らかにしたところによると、死亡したのはイェルン・ウルレマンス(Jeroen Oerlemans)氏。シルトでの戦闘を取材中にISの狙撃手によって胸部を撃たれ、遺体が搬送されてきたという。

 ウルレマンス氏は多数の報道機関向けにリビアで取材に当たっていた。その一つであるベルギーの週刊誌「ナック(Knack)」もウルレマンス氏の死亡を確認した。

 シルトでの戦闘の取材中に記者が犠牲になったのは、7月のリビア人記者に続いて2人目。

 国連の仲介で発足した統一政府(国民合意政府、Government of National Accord)側の部隊は5月、ISがリビアに持つ最大の拠点であるシルトで掃討作戦を開始。IS側は自爆攻撃や狙撃手による銃撃で応戦している。

 統一政府の発表によると、2日の戦闘ではIS戦闘員少なくとも10人と政府側の戦闘員8人が死亡した。(c)AFP