【10月3日 AFP】競馬の凱旋門賞(95th Prix de l'Arc de Triomphe、芝2400メートル)は2日、フランス・パリ(Paris)近郊のシャンティイ競馬場(Hippodrome de Chantilly)で行われ、ライアン・ムーア(Ryan Moore)騎手が騎乗したファウンド(Found)が優勝した。また、エイダン・オブライエン(Aidan O'Brien)調教師の管理馬が表彰台を独占した。

 賞金総額500万ユーロ(約5億7000万円)に上る世界最高峰の競馬レースで、4歳牝馬のファウンド(アイルランド産)は残り数百メートルで一気に加速し、勝利を決定づけた。レース前の単勝オッズで人気の高かったポストポンド(Postponed)は5着に終わっている。

 2着にハイランドリール(Highland Reel)、3着にオーダーオブセントジョージ(Order of St George)が入り、凱旋門賞では9年前にディラントーマス(Dylan Thomas)で優勝を飾っているオブライエン調教師にとっては、素晴らしい一日となった。

 ロンシャン競馬場(Longchamp Racecourse)の改修工事に伴い、最高スピードが時速60キロにも上るシャンティイ競馬場で開催されたレースの序盤では、ペースメーカーのヴェデヴァニ(Vedevani)をはじめ、日本馬のマカヒキ(Makahiki)やハイランドリールら優勝候補がひしめく先頭集団のなかにファウンドは入っていなかった。

 ヴェデヴァニの後方では、フランキー・デットーリ(Frankie Dettori)騎手が騎乗するオーダーオブセントジョージが2位に上がり、ザグレーギャツビー(The Grey Gatsby)が3位、ポストポンドが4位、さらにレフトハンド(Left Hand)とマカヒキが続いていた。

 しかし、完璧なコンディションで最後の直線に差しかかると、ファウンドが加速して内側から集団を抜け出し、ハイランドリールを尻目に一気にフィニッシュラインを走り抜けた。

 ファウンドは今回の勝利で、今年6月に英エプソム(Epsom)で行われた同国ダービーのコロネーションカップ(Coronation Cup)でポストポンドに敗れたレースを含め、G1レース5戦連続の2着に終止符を打った。

 凱旋門賞は現在、賞金総額620万ドル(約6億2800万円)のメルボルンカップ(Melbourne Cup)と同1000万ドル(約10億円)のドバイ・ワールドカップ(Dubai World Cup)に次いで世界3位の賞金総額を誇っているが、米ガルフストリームパーク (Gulfstream Park)で賞金総額1200万ドル(約12億円)のペガサスワールドカップ(Pegasus World Cup)が初開催される来年1月28日には4位に後退する。(c)AFP