【10月3日 AFP】米国選抜と欧州選抜による男子ゴルフの対抗戦、第41回ライダーカップ(The 41st Ryder Cup)は2日、米ミネソタ(Minnesota)州チャスカ(Chaska)のヘーゼルティン・ナショナル・ゴルフクラブ(Hazeltine National Golf Club)で最終日が行われ、米国選抜が17-11で欧州選抜を退け、1981年大会に次ぐ圧勝で制した。

 前回大会まで3連敗を喫していた米国選抜は、主将推薦により大会の一週間前に初選出が決まったライアン・ムーア(Ryan Moore)が、欧州選抜のリー・ウェストウッド(Lee Westwood、イングランド)とのマッチプレーに臨み、最後の3ホールを制して1アップで勝利を収めた。この時点で欧州選抜の逆転は不可能となり、米国選抜の優勝が決まった。

 ムーアは「ライダーカップで勝負を決めるポイントを獲得できるなんて信じられない。何が起きたのか理解できないよ。ただチームを失望させないように、全力を尽くしていたんだ」とコメント。2ダウンとされながらも、16番でイーグル、17番と18番で連続バーディーを記録したことについて、「とにかく、良いショットが打ちたかった」と語った。

 序盤のマッチプレーで米国選抜は、パトリック・リード(Patrick Reed)とリッキー・ファウラー(Rickie Fowler)が勝利を収め、フィル・ミケルソン(Phil Mickelson)が貴重な0.5ポイントをもぎとり、王手をかけた。さらには、ブラント・スネデカー(Brandt Snedeker)やルーキーのブルックス・ケプカ(Brooks Koepka)らも勝利している。

 欧州選抜のセルヒオ・ガルシア(Sergio Garcia、スペイン)と合計10本のバーディー合戦を繰り広げ、最終的に引き分けたミケルソンは、「永遠に忘れない思い出と人生経験になった」とコメントした。

 ライダーカップ史上に残る逆転負けを喫した2012年大会に続き、米国主将を務めたデービス・ラブ3世(Davis Love III)は、チームの立て直しに2年間を費やしてきたメンバーと努力が報われたのを見届けると、「みんなを誇りに思う。この2年間の重圧を抱えていた彼ら一人一人が誇りだ。素晴らしいゴルフだった」とねぎらった。

 米国選抜は過去7大会で6度、10大会では8度も敗れており、ラブ3世は「この8年から10年は、まとまりがないと批判されてきた」としたうえで、「選手たちのことを本当に誇りに思う。長い間酷評されてきて、なんとかしなくてならないと自覚していた」と語った。(c)AFP/Jim SLATER