【AFP記者コラム】五輪撮影の極意とは?
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【10月11日 AFP】カメラマンとして五輪を担当するのは、きつい仕事にもなり得る。連日朝から晩まで働き、入念な準備を要し、各競技に何時間も張り付くことになるからだ。しかも、勝者だけ撮っておけば済むという話ではない。AFPのような国際通信社は世界中に顧客を抱えており、皆自国の代表選手がたとえ最下位になっても、その写真が入るのを待っている。
何より、世界中から集まった数十人、時には数百人ものカメラマンに交じって撮影に臨むことになる。そういう状況で独創的な写真を撮るのは容易ではない。もちろん、楽しくもある。
こんなユニークな瞬間を狙っていく。
最新情報を把握し、全てを物語る写真を撮らなくてはならない。
千の言葉に値するショットが撮れることもある。
おなじみのスポーツに、異なる視点を与える。
時には全体を一枚に収め切る。
時にはシンプルな動きやしぐさに注目。
斬新で独創的な角度がないか、常に探し続ける。そのために、ありきたりにならない撮影場所を確保する。
時には角度に変化を付けてみる。
あるいは視点を変えてみる。
シャッタースピードをいじって残像を生み出すこともある。
複数の瞬間を単一のフレームに収めることもできる。
時には台風の目の中をのぞき込む。
時には一風変わったものに気付くこともある。
くすっと笑えるショットも。
時にはスポーツの別の一面を表出させることもある。
スピード感も伝える。
太陽を最高の場所に捉える瞬間も。
結論を言おう。五輪の多様な側面を捉える極意──それは細部にまで目を光らせておくことだ。
(c)AFP/Yana Dlugy
このコラムは、AFPパリ本社のヤナ・ドゥルギ(Yana Dlugy)記者が執筆し、2016年8月22日に配信された英文記事を日本語に翻訳したものです。