【9月30日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するマクラーレン・ホンダ(McLaren-Honda)のジェンソン・バトン(Jenson Button)が29日、マレーシアGP(Malaysian Grand Prix 2015)で史上3人目となるグランプリ通算300戦出走を果たすことについて、「信じられない」と語った。

 現在36歳のバトンは、マレーシアのセパン(Sepang)で行われる来月2日の決勝でスタートを切ることができれば、ミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏とルーベンス・バリチェロ(Rubens Barrichello)氏が達成した通算300戦出走のグループに加わることになる。

 マレーシアGPでF1通算303戦目を迎えるバトンだが、2005年のサンマリノGP(San Marino Grand Prix)で失格になると、米国GP(United States Grand Prix)ではタイヤの問題でスタートできず。そして昨年のバーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2015)でもマシントラブルに見舞われ、欠場を余儀なくされた。

 バリチェロ氏が300戦出走を成し遂げた当時を振り返り、「ルーベンスが300戦に到達したときのことは覚えている。彼が300戦に出走するなんて信じられなかった」と話すバトンは、「『僕はこんなに長くレースを続けないだろうな』と思っていたけれど、現在は36歳という年齢で300戦目のグランプリを走ろうとしている。F1は間違いなくタフだ。良いパフォーマンスを続けていれば、なかなか手放してもらえない」と語った。

 2000年に当時20歳でウィリアムズ(Williams)からF1デビューを果たしたバトンは、これまでに通算15勝を挙げ、ブラウンGP(Brawn GP)時代の2009年には世界王者に輝いた。

 出走回数ではバリチェロ氏が326戦で最多を誇り、シューマッハ氏が306戦で続いているが、バトンはこのまま行くと今シーズン終了時には305戦に到達する。来季の休養を明言しているバトンだが、2018年シーズンで復帰する選択肢を残しており、今季と同様に年間21戦で行われれば、バリチェロ氏の記録に並ぶことが可能だ。

「300戦までの道のりは素晴らしいものだった」と話すバトンだが、そこまで先のことは考えていないとしている。

「どんなキャリアでもそうであるように、たくさんの浮き沈みがあった。重要なことは、悪い時間を過ごしているときもくじけずに、できるだけ良い時間を楽しむことだ。どれだけ良い時間が続くなんてわからないのだから」

(c)AFP