【9月28日 AFP】米大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏は27日、前夜の討論会で民主党候補のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官が言及した元ミス・ユニバース(Miss Universe)のアリシア・マチャド(Alicia Machado)さんの体重に関する批判を改めて展開した。女性有権者らの反発を招きかねない発言だ。

 ミス・ユニバース大会は昨年まで、トランプ氏が経営する企業が運営していた。1996年にベネズエラ代表として出場し、ミス・ユニバースに輝いたマチャドさんは、トランプ氏から「ミス子豚」や「ミス家政婦」と呼ばれ、大会優勝後の体重増加について公の場で侮辱されたとして、トランプ氏を非難している。

 クリントン氏は26日夜の討論会で、トランプ氏の女性の扱いの例としてマチャドさんの経験について言及。これを受けトランプ氏は「どこでその話を見つけたんだ」とうろたえた様子を見せていたが、翌朝に出演したテレビ局FOXニュース(Fox News)の番組で、「彼女は相当体重を増やした。それは大問題だった」「彼女はこれまでで最悪だった。最悪だ、実に最悪。彼女はあり得なかった」などとマチャドさんを批判した。

 主流政治アナリストの間では、26日夜のテレビ討論会はクリントン氏に軍配が上がったとの見方が優勢だ。ただ、今年の選挙戦はこれまで主流派政治家による予測をことごとく裏切ってきたため、今回の討論会が米有権者らに与える影響をはっきり見通すことは難しい。(c)AFP