【9月21日 AFP】米ニューヨーク(New York)市とニュージャージー(New Jersey)州で連続爆破事件が発生したことを受け、大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の長男が、シリア難民を毒入り菓子になぞらえるメッセージをツイッター(Twitter)に投稿し、物議を醸している。

 トランプ氏の選挙運動にもたびたび登場するドナルド・トランプ・ジュニア(Donald Trump Jr)氏は、カラフルなフルーツキャンディー「スキットルズ(Skittles)」が山盛りに入ったボウルの写真に、「私がボウル1杯のスキットルズを持っていて、この中に3粒だけ食べたら死ぬものが交ざっていると言ったら、あなたは片手一杯分持っていくだろうか? これがわれわれのシリア難民問題だ」というメッセージが添えられた画像を投稿。「この画像が全てを語っている」とのコメントを添えた。

 ドナルド・ジュニア氏は、少数が後に攻撃を行う可能性があるにもかかわらず、移民を受け入れるのはあまりに危険だと主張している。ニューヨークとニュージャージー州で発生した爆破事件で爆弾を仕掛けたとされる容疑者は、アフガニスタン出身で後に米国籍を取得した男だった。

 スキットルズを製造するリグレー(Wrigley)社は20日、ドナルド・ジュニア氏のツイートを批判する声明を発表。「スキットルズはキャンディーで、難民は人間です。的を射た例えだとは思えません」と述べた上で、「マーケティングと誤解される恐れがるため、今後はいかなるコメントも差し控えます」と言明した。

 父親のトランプ氏も、選挙集会で移民問題について語る際、繰り返し1960年代の「スネーク(The Snake)」という曲の歌詞を引き合いに出している。この曲は、けがをしたヘビを助けた女性が、最後にはそのヘビにかまれてしまうという内容だ。また19日には、不法移民は米国で悪事を働くことを目的に入国する「トロイの木馬」だとの従来の主張を繰り返した。(c)AFP