【9月18日 AFP】ロシア軍は、シリア東部の政府軍拠点で17日、米国主導の有志連合軍による空爆があり、兵士60人以上が死亡したと発表した。

 これより先にロシア軍はシリアでの状況が悪化していると指摘しており、現在の停戦が崩壊するようなことがあれば、米国の責任だとしている。

 同軍は「国際反過激派連合の軍用機が本日、イスラム過激派組織『イスラム国(IS)』に包囲されたデリゾール(Deir Ezzor)空軍基地のシリア軍に対し4回の空爆を実施した」と発表。空爆で兵士62人が死亡し、100人が負傷したと述べた。

 ロシア軍によると、F16戦闘機2機とA10攻撃機2機が隣国イラクからシリア領空内に入り、空爆を実施。「もしこれらの空爆が標的座標の誤りによるものであるなら、それは米国がシリアでの反テロ組織戦をロシアと調整することを拒絶した直接の結果だ」と主張した。

 IS傘下の通信社アマック(Amaq)は、空爆された丘をISが掌握したと発表している。

 シリア国営メディアも、有志連合の戦闘機がデリゾール空港付近で空爆を実施したと報じ、国営シリア・アラブ通信(SANA)は死傷者が出たと報じたが、具体的な人数は明らかにしていない。

 英国に拠点を置く「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」は、少なくとも兵士80人が死亡したと発表したが、誰が空爆を実施したのかは特定できなかった。(c)AFP/Maya Gebeily