【9月16日 AFP】チュニジアと英国の研究チームは15日、チュニジア南部トズール(Tozeur)で10万年近く前に人類が生存していたことを示す石器時代の複数の道具を発掘したと発表した。

 チュニジア国立遺跡研究所(INP)と英オックスフォード大学(Oxford University)の研究チームによる今回の発見は、その10万年ほど前にアフリカ東部で出現し、約6万5000年前には同大陸以外の場所でも生存していたホモサピエンスの移動を説明する上での一助となる可能性がある。

 これらの道具は、チュニジアでこれまでに発見された人類の活動を示す証拠の中で最も古く、他の地域で初期の人類が狩猟のために使用していたフリント石器に類似した道具も含まれている。

 研究チームのナビル・ゲスミ(Nabil Guesmi)氏によると、チームはさらに、ホモサピエンスの存在を証明する中石器時代の道具も発見した。

サイやシマウマなどサバンナに生息する動物の存在を示す骨も発見されており、水が存在した可能性もあるという。

 INPは、新たな発掘現場からはこの地域が初期人類の「通り道」だったことを示す証拠が発掘される可能性があると指摘している。(c)AFP