【9月15日 AFP】中国のインターネット上で、安倍晋三(Shinzo Abe)首相に対する珍しい称賛の声が相次いでいる──ただその理由は外交政策ではなく、筆の腕前に対してだ。

 中国と日本は現在、領海や戦争史観の問題で対立しており、安倍首相は南シナ海(South China Sea)の島々をめぐる中国の主張を批判し、反発を招いている。

 だが先週、中国東部・杭州(Hangzhou)市で開かれた20か国・地域(G20)首脳会議(サミット)で滞在したホテルで、安倍首相が清掃員に残したとされる手書き礼状の存在が明らかになり、同首相に対する称賛の声が上がっている。

 安倍首相の氏名と肩書き、日付に加え、「感謝」の文字が書かれている礼状は、日本最大とされる中国語ニュースサイトを創設したジャーナリストが先週、中国版ツイッター(Twitter)の「新浪微博(Sina Weibo)」に投稿。14日までに700回以上再投稿された。

 新浪微博上には、「字がきれい」といったコメントの他、「この小さな行いは日本の教養を示している」として、安倍首相の細やかな気配りや日本のすばらしさをたたえる投稿などが相次いでいる。(c)AFP