【9月12日 AFP】トルコ政府は11日、クルド人武装組織や在米のイスラム教指導者フェトフッラー・ギュレン(Fethullah Gulen)師との関係が疑われるとする自治体の首長28人を解任し、政権が任命した新たな首長と置き換えた。解任された大半はクルド人が多数派を占める自治体の首長。クーデター未遂に伴う非常事態宣言下で政府が国家緊急権を発動した措置で、非民主的な粛正だとの非難が高まっている。

 トルコ内務省は声明で、解任された首長のうち24人は同国南東部で破壊的な反政府活動を続ける非合法武装組織「クルド労働者党(PKK)」との関係が、また他の4人は7月15日のクーデター未遂事件の首謀者とされるギュレン師との関係が疑われると述べた。ギュレン師はこの容疑を否定している。

 首長解任の対象となったのは主にクルド人が多数派を占める南東部の自治体の首長で、PKKの活動拠点として知られるディヤルバクル(Diyarbakir)県のスール(Sur)地区やシルバン(Silvan)地区、マルディン(Mardin)県のヌサイビン(Nusaybin)地区など重要な都市が含まれている。(c)AFP/Stuart WILLIAMS