【9月7日 AFP】米イリノイ(Illinois)州シカゴ(Chicago)で5日の「レーバーデー(労働者の日、Labor Day)」の連休中に計13人が射殺され、年初からの殺人事件の死者が500人を超えた。地元紙シカゴ・トリビューン(Chicago Tribune)が6日報じた。シカゴでは暴力事件が急増しており、犠牲者は1990年代の水準に戻りつつある。

 同紙によると、殺人は5日午前から6日未明にかけて急激に増えた。警察は3~5日の連休中、これに先立って起きた抗争に対するギャング絡みの報復が相次いだとみている。連休とその前後に銃で撃たれた人数は65人に上り、その半数近くが最終日に集中したという。

 シカゴ・トリビューンは今年これまでの殺人事件による死者は512人と報じている。一方、シカゴ警察(Chicago Police Department)の広報担当者はAFPの取材に、5日の時点の死者は488人と述べた。同紙は人数が警察発表より多いのは、警察の記録とは異なり、殺人と正当化し得る幹線道路での死亡例なども含んでいるためと説明している。

 シカゴではここへ来て暴力事件による死者が増えてきたため、殺人発生率は死者が年900人を超えていた1990年代並みの水準に逆戻りしつつある。(c)AFP