【9月6日 AFP】欧州宇宙機関(ESA)は5日、2014年に彗星(すいせい)に着陸したものの、正確な位置が分からないまま活動を終えていた彗星着陸機「フィラエ(Philae)」をついに発見したと発表した。

 ESAは、地球から約6億8200キロメートル離れた67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(Comet 67P/Churyumov-Gerasimenko)の起伏の激しい表面に見つかった洗濯機ほどの大きさのフィラエの画像を公開。ロゼッタの言葉を代弁するように、「捜索は終わった! フィラエを見つけた!!」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 画像は、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星を周回探査している無人探査機「ロゼッタ(Rosetta)」に搭載されている狭角カメラ「オシリス(Osiris)」が2日に撮影し、その2日後に地球に届いたもので、3本の脚の1本を宙に突き出したフィラエが写っている。

 フィラエは2014年11月に同彗星に着陸したが、機体の固定に失敗し、発電に必要な太陽光の届かない溝部分に着地。60時間にわたり実験結果を地球に送信した後、電池が切れて休止状態に陥っていた。フィラエの姿が確認されたのは、着陸以来初めて。

 地球の生命誕生の謎を解明するというロゼッタの歴史的ミッションは、今月30日に終了予定。ESAはロゼッタを彗星表面に衝突させ、フィラエと共に永眠させる予定だ。(c)AFP/Pascale MOLLARD Mariëtte Le Roux