【9月3日 AFP】世界保健機関(WHO)は2日、コンゴ(旧ザイール)でコレラの大流行により500人以上が死亡していると明らかにし、深い懸念を表明した。WHOは首都キンシャサ(Kinshasa)で予防接種活動を行うべく準備している。

 コンゴでは今年これまでにコレラに感染した人々の数は約1万8000人に上っており、このうち517人が死亡している。

 コレラはコンゴの風土病となっているが、通常は東部でしか流行しない。しかし今回は西部のコンゴ川(Congo River)沿いでまん延しており、首都キンシャサにも5年ぶりに感染が広がっている。

 WHOコレラ部門の責任者、ドミニク・ルグロ(Dominique Legros)氏がスイス・ジュネーブ(Geneva)で記者団に語ったところによると、キンシャサでは8月13日以降、13人のコレラ感染者が確認され、2人が死亡した。

 ルグロ氏は「コレラは、通常では感染が出ず住民にも免疫がなく、さらには医療従事者も症例に慣れていない地域に影響を及ぼすので、非常に気がかりだ」と語り、そうした地域では死亡率が極めて高くなると指摘した。(c)AFP