【8月30日 AFP】(更新、写真追加)キルギスの首都ビシケク(Biskek)で30日、自動車が中国大使館の門を突き破って爆発し、当局者らによると自爆犯とみられる運転手1人が死亡したほか、キルギス人の大使館関係者3人が負傷した。当局は「テロ事件」として捜査に乗り出した。中国外務省は攻撃を強く非難するとともに、キルギス側に全容の解明を求めた。

 ジェニシュ・ラザコフ(Jenish Razakov)副首相は「爆発によって死亡したのは自爆犯のテロリストだけだった」と記者団に語った。また、負傷したのは全員キルギス人の大使館関係者で、その後病院に搬送されたという。地元メディアは、3人はいずれも軽傷だと伝えている。

 ビシケク警察筋はAFPの取材に対し、三菱自動車(Mitsubishi Motors)の乗用車「デリカ(Delica)」が同日朝、大使館の門を突き破り、大使公邸に近い中庭の中央部で爆発したと説明した。

 救急当局によると、爆発を受けて中国大使館と付近の米国大使館の職員に避難措置が取られた。

 キルギス政府はこれまでのところ犯行グループについて特定の名前を挙げていない。アルマズベク・アタムバエフ(Almazbek Atambayev)大統領は「徹底的な捜査」を命じた。キルギス国家保安委員会は今回の事案を「テロ事件」として立件したことを明らかにした。