■「鉄の天井」

 リオ以前に比べて女子選手が特に躍進したのは、中東諸国の代表だった。重量挙げで、イスラム教徒の女性向けの頭髪を覆い隠す競技用スカーフ「スポーツ・ヒジャブ」を着用し、255キロを挙げて銅メダルに輝いたサラ・アーメド(Sara Ahmed)は、エジプト代表として初めて表彰台に立った。

 アラブ諸国で初めて五輪女子フェンシングのメダルを手にしたイネス・ブバクリ(Ines Boubakri)は、自身の銅メダルを「社会の中で地位を獲得したチュニジアの女性たち、アラブの女性たち」にささげた。

 リオ五輪に出場した選手総数1万1444人のうち、女子選手は5175人と、2012年のロンドン五輪をわずかに上回る45%を占めた。IOC報道官は「どの国の五輪委員会も女子の代表を派遣している」と話した。

 女子が出場できる種目も徐々に増えつつある。2000年に重量挙げ、2004年にレスリング、2012年にボクシングが新たに追加された。2020年に開催される東京五輪では、さらに多くの種目が女子選手らに開かれる見通しだ。

 東京都の小池百合子(Yuriko Koike)知事(64)は、日本女性もスポーツ界や政界で活躍しているものの、他国と比べ女性議員の割合が低いことを例に挙げ、人々のものの見方を変えていくのは容易ではないという見方を示した。

「(米大統領候補の)ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏は『ガラスの天井』と言ったが、日本には『鉄の天井』がある」と指摘した上で、日本の女性政治家も五輪選手と共に性差という課題に立ち向かい、良いロールモデル(模範)になれるよう努力していくだろうと述べた。(c)AFP/Emmeline MOORE