【8月22日 AFP】テニス、ウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2016)は21日、男子シングルス決勝が行われ、大会第12シードのマリン・チリッチ(Marin Cilic、クロアチア)が6-4、7-5で第1シードのアンディ・マレー(Andy Murray、英国)を撃破し、71度目の挑戦で初めてATPワールドツアー・マスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)を制覇した。

 2014年の全米オープン(US Open Tennis Championships 2014)覇者のチリッチは、わずか1時間34分でキャリアを大躍進させる勝利を手にした。

 雨のためグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)との準決勝が同日の午前1時半ごろまでもつれていたチリッチは、マレーを相手に7本のエースと3度のブレークを記録。2年前の全米オープン以降では、これがわずか2度目のタイトル獲得となった。

 通算14回目のマレーとの対戦で3勝目を記録した世界ランク9位のチリッチは、同大会では2002年に当時同17位でタイトルを手にしたカルロス・モヤ(Carlos Moya、スペイン)氏に次いで、2番目に低いランキングの優勝者となった。

 一方のマレーは、エイゴン選手権(AEGON Championships 2016)とウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2016)でグラス(芝)コートを制した後、前週のリオデジャネイロ五輪男子シングルス決勝ではファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)を下して金メダルを獲得するなど、今シーズンは絶好調を維持していた。

 しかし、リオ五輪を含め15日間で十数試合をこなした負荷が蓄積し、ついに息切れとなったマレーは、連勝記録が22で途絶えてしまった。(c)AFP