【8月21日 AFP】めまいがする人は渡らなくてもいい。米国の大ヒット映画『アバター(Avatar)』の着想元となった中国の景勝地、張家界(Zhangjiajie)の山々に20日、世界で最も高くて長いガラスの橋が開通した。

 地上300メートルの高さに架けられた全長約430 メートルのこの橋は、中部・湖南(Hunan)省の張家界国家森林公園(Zhangjiajie National Forest Park)にあり、2つの山を結んでいる。

 人気観光地、張家界の当局が中国国営の新華社(Xinhua)通信に語ったところによると、幅6メートルのこの橋は、約99枚の透明なガラス板で構成されており、一度に最大800人が渡ることができるという。

 設計はイスラエルの建築家ハイム・ドウタン(Haim Dotan)氏が手掛けた。もっとスリルを味わいたいという観光客は、バンジー・ジャンプやジップラインを楽しむこともできる。

 2015年に河南省雲台(Yuntai)山のガラス張りの「空中遊歩道」に亀裂が入った事態を受け、張家界の当局はこのガラスの橋の安全性アピールに熱心に取り組み、大型ハンマーで橋のガラス板の破壊に挑戦させたり、橋の上で車を走らせたりするなど、数々のメディア向けイベントを開催してきた。

 新華社通信によると、この橋を渡ることができるのは1日8000人限定。前日予約が必要で、通行料金は138元(約2100円)。カメラや自撮り棒の使用、ヒールの細い靴の着用は禁止されている。

 地元当局によると、張家界国家森林公園の山々の一つが『アバター』に登場する浮かぶ山のモチーフとなった。報道によると米ハリウッド(Hollywood)の写真家が2008年に同地を訪れ、『アバター』用の写真を撮影したという。(c)AFP