【8月19日 AFP】リオデジャネイロ五輪のレスリング・フリースタイル女子53キロ級決勝で、吉田沙保里(Saori Yoshida)の五輪4連覇を阻止して金メダルを獲得した米国のヘレン・マルーリス(Helen Maroulis)は18日、吉田と「対戦するだけで光栄」と語った。

 レスリング世界選手権(2015 UWW World Wrestling Championships)女王のマルーリスは、同選手権13連覇の吉田から勝利を挙げ、五輪の女子レスリングでは米国勢初の金メダリストになった。

「サオリと対戦するのは長年の夢でした」と話したマルーリスは、「彼女はヒーローです。レスリング界で最も輝かしい存在の彼女と対戦できるなんて、本当に光栄なことです」と感激していた。

 マルーリスは続けて、吉田と自分自身の資質を比べて「時間を無駄に」しなかったと明かした。

「今日ここにいる選手全員が、懸命に努力してここまでたどり着いたことを知っています。みんな全てを犠牲にしてきて、誰もが勝てると自分に言い聞かせました。とにかく目の前の巨人ゴリアテ(Goliath)に恐れを抱きたくありませんでした」

 第1ピリオドでは吉田が1-0とリードしたが、第2ピリオドではマルーリスが2本のテイクダウンに成功して、4-1で勝利をおさめた。

 この14年間でわずか2敗しかしていなかった吉田は、前日の58キロ級でチームメートの伊調馨(Kaori Icho)が成し遂げたレスリング史上初の五輪4連覇に続く快挙を目指していた。

 吉田は2020年の東京五輪を目指すか問われると、コメントするのは早すぎるとして、「まだ決めていません」と語った。(c)AFP