【8月18日 AFP】(更新)ほこりと血にまみれ、ぼうぜんとした表情で救急車の中に座る少年の画像が18日、シリア北部アレッポ(Aleppo)への空爆による民間人の犠牲の象徴として世界の注目を集めた。

 真っすぐ前を見つめるこの少年は、5歳のオムラン(Omran)君。反体制派が掌握するアレッポ南東部カテルジ(Qaterji)地区への空爆の後、がれきの中から救出された。撮影したマフムード・ルスラン(Mahmoud Rslan)氏は、AFPの電話取材に次のように語っている。

「毎日、雨のように降り注ぐ空爆で殺されたり負傷したりした子どもたちの写真をたくさん撮ってきた。こうした子どもたちは普通、意識がない状態か、泣きじゃくっているものだ。だが、オムランはただそこにいて、言葉もなく、ぼんやりと前を見つめていた。何が起きたのかまるで分かっていないようだった」

 アレッポの反体制派地区は頻繁に、政権側のヘリコプターから落とされる「たる爆弾」などによる空爆の標的となっている。(c)AFP/Karam al-Masri