【8月13日 AFP】(訂正)スポーツ仲裁裁判所(CAS)は12日、リオデジャネイロ五輪のドーピング検査で陽性反応が出た競泳中国代表の陳欣怡(Chen Xinyi)に暫定の資格停止処分を下すとともに、重量挙げ男子のポーランド人選手と陸上女子のブルガリア人選手の2人を五輪から追放した。

 中国競泳界の期待の星とされていた18歳の陳の検体は、7日の女子100メートルバタフライ決勝後に行われた検査で、使用が禁止されている利尿薬「ヒドロクロロチアジド(Hydrochlorothiazide)」の陽性反応を示した。陳は同種目決勝で、銅メダルを獲得した米国のダナ・ボルマー(Dana Vollmer)に0秒09秒差の4位に入っている。

 CASは「当該選手は自発的に暫定的な資格停止処分を受け入れた」としており、陳に対する最終処分は今月21日の大会閉幕前には決定することになっている。

 ドーピング関連の事案解決のためにブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)に設置されたCASの臨時出張所はまた、陸上女子3000メートル障害のシルビア・ダネコヴァ(Silvia Danekova、ブルガリア)と今年の欧州ウエイトリフティング選手権(European Weightlifting Championships 2016)王者のトマシュ・ジェリンスキー(Tomasz Zielinksi、ポーランド)が、リオ五輪で初めて追放処分になったと発表した。

 ドーピング検査で造血剤のエリスロポエチン(EPO)に陽性反応を示した33歳のダネコヴァは、2013年の第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)で14位に入っているが、今大会のメダル候補に挙がっていなかった。

 一方のジェリンスキの検体からは、筋肉増強剤のナンドロロン(nandrolone)の陽性反応が出た。同選手の兄で2012年ロンドン五輪の重量挙げ金メダリスト、アドリアン・ジェリンスキ(Adrian Zielinski)もドーピングが疑われている。(c)AFP/Eric BERNAUDEAU