【8月13日 AFP】リオデジャネイロ五輪は12日、陸上女子砲丸投げ決勝が行われ、ミシェル・カーター(Michelle Carter、米国)が最終投てきで女王バレリー・アダムズ(Valerie Adams、ニュージーランド)を逆転し、金メダルを獲得した。

 1984年ロサンゼルス五輪の男子砲丸投げで銀メダルを獲得したマイケル(Michael Carter)氏を父に持つカーターは、最終第6投てきで20メートル63を記録し、勝利を引き寄せた。アダムズが20メートル42で2位、アニタ・マルトン(Anita Marton、ハンガリー)が19メートル87で3位に入った。

 五輪2連覇中のアダムズは第2投てきで20メートル42を記録し、そのまま優勝を飾るかに思われた。その後アダムズ以外に20メートルを越える投てきは出なかったが、カーターが最後の最後に決定的な記録を残した。直後にアダムズは再逆転を狙った試技に臨み、再び20メートル越えの投てきを見せたが記録は20メートル39にとどまった。

 カーターは陸上界でも異色の経歴を持っており、プロの資格を持つメーキャップアーティストで、その独特のメーク術もあり「砲丸投げのディーバ」というニックネームを持つ。

 また、カーターのコーチを務める父マイケル氏は、ロス五輪後に米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のサンフランシスコ・フォーティナイナーズ(San Francisco 49ers)に加入。1984シーズンにはスーパーボウル(Super Bowl)制覇を遂げ、同シーズンに五輪のメダルとスーパーボウルの優勝リングを手にした唯一の人物となっている。(c)AFP