【8月12日 AFP】リオデジャネイロ五輪のこぼれ話。

■万里の長「闘」

 中国の記者2人にとって、重量挙げで中国の呂小軍(Lyu Xiaojun)がカザフスタンのニヤト・ラヒモフ(Nijat Rahimov)に金メダルを取られたのは、耐えがたい出来事だったのかもしれない。2人の記者は競技後に取っ組み合いのけんかを始め、記者と選手を隔てる障壁を突き抜けて殴り合い、血を流した。出入り口を警備していた武装警官が呼ばれ、2人を引き離した。

■何よりも先に金

 体操女子個人総合で金メダルを獲得した米国のスター選手シモーネ・バイルス(Simone Biles)は、火災の際に何を持ち出すべきか、はっきりさせた。金メダルだ。9日に女子団体で1個目の金メダルを獲得したバイルス選手はメッセージングサービスのスナップチャット(Snapchat)で、選手村から避難する際にメダルを持ち出したことを明かした。

「火災警報が鳴っているけれど、金メダルは手に持ってるわ」とバイルスさんは動画で語った。チームメートのローリー・ヘルナンデス(Laurie Hernandez)選手は金メダルを首にかけて避難したという。結局、火災警報は防災訓練だったことがわかり、バイルスはツイッター(Twitter)にこう記した。

「もしもあなたの建物で火災警報が鳴ったら、メダルとジム用のバッグを持ち出すように。#それで全部オーケーよ」

■「ブルー」にして

 11日、飛び込み競技用プールは少しずつ緑色を薄めてきているが、元のアクアブルーにはまだ遠い。一夜にして緑色に変わったときは不安の声が広がったが、大会責任者は検査により水は安全だと発表した。責任者らによると、急にプールに多くの人が入ったせいで化学的に不安定になったことが原因で、何日かすれば元通りになるという。

 だが、元通りになると気分までも「ブルー」になる選手がいるかもしれない。男子シンクロ板飛び込みで金メダルを獲得した英国チームと銀メダルの米国チームはともに、濃い緑色のおかげで水面がわかりやすくて助かったと語っている。

■リオを離れる準備はできたけど、残る準備は万端

 女子テニス、英国のヘザー・ワトソン(Heather Watson)は、リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)をまさに離れようとしていたとき、男子テニスの英国のスター選手アンディ・マレー(Andy Murray)と組んで、混合ダブルスに出場することが急きょ決まったことを知った。ルーマニアの選手が棄権したためだった。

「今晩、フライトがあった。荷造りは全部終えていたけど、バッグを持って念のためここに来てみた。全然知らなかったし、私たちが出場できるのか分からなかったけど、そしたら急に『一式用意しろ、出場だ』と言われた」とワトソンは話した。

 マレーとのペアで初戦をストレート勝ちしたワトソンは、もうしばらくブラジルに滞在しそうだ。(c)AFP