【8月12日 AFP】米国の俳優で映画監督のロバート・レッドフォード(Robert Redford、79)は、『明日に向って撃て!(Butch Cassidy and the Sundance Kid)』から『モンタナの風に抱かれて(The Horse Whisperer)』まで、数々の映画で馬にまたがった勇姿を見せてきた。そんなハリウッド(Hollywood)映画の英雄だけに、ニュージーランドの大自然の中で行われた新作映画の撮影中、見捨てられた雄馬に遭遇し何としてでも助けようとしたのも、ごく当然の成り行きだったのかもしれない。

 12日に全米公開されるディズニー(Disney)の新作映画『Pete's Dragon』でレッドフォードと共演した女優のブライス・ダラス・ハワード(Bryce Dallas Howard、35)は、ハリウッドで行われたPRイベントの席でAFPに撮影中の秘話を披露してくれた。

 ロトルア(Rotorua)の森林公園「レッドウッドフォレスト(Redwood Forest)」でロケを行っていたときのこと。幹線道路沿いの柵に、見るからに衰弱した馬がつながれていた。俳優や撮影スタッフたちは、そばを何度も通り過ぎるうちに、馬がロープでずっとつながれたままで、日増しに衰えていくのに気づいたという。

「撮影のたびに車で何度も通りかかったけど、馬は痩せこけていて、虐待されたうえに飼育放棄されているようだった。飲み水も干し草もなかった」(ハワード)

 それを見かねたのがレッドフォードだ。「ボブ(レッドフォード)が出て行って、あの馬の持ち主がいないか聞くように近隣の家のドアをノックして回らせたの。でも自分が所有者だと言う人は誰もいなくて、誰もが『あの馬はずっと、あそこにほったらかされている』の一点張りだった。それで彼は動物保護センターに連絡して自ら馬を助け出したのよ」

『Pete's Dragon』は1977年に製作された同名映画のリメイクで、レッドフォードは年老いた木彫職人を演じている。(c)AFP/Frankie TAGGART