【8月10日 AFP】2012年に起きたリビア・ベンガジ(Benghazi)の米領事館襲撃事件で犠牲になった米政府関係者2人の遺族が8日、事件の責任は当時国務長官だったヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏にあるとして提訴した。遺族は、ヒラリー氏が政府の機密情報を私用のメールサーバーで「不用意に」扱ったことが原因だと主張している。

 米大統領選の民主党候補であるクリントン氏は国務長官在任中に自宅のメールサーバーを公務に使用し、米政府の情報を外国政府やテロ組織によるハッキングの危険にさらしたとして批判されている。

 問題を捜査した米連邦捜査局(FBI)は7月、クリントン氏は機密情報の扱いにおいて「極めて軽率だった」としながらも、同氏を刑事訴追しないよう司法省に勧告。同省はこれを受け入れて捜査が正式に終結していた。

 しかし、クリントン氏の反対派は私用メール問題の追及を続けており、ベンガジの領事館襲撃事件との関連性も指摘している。この事件ではJ・クリストファー・スティーブンス(J. Christopher Stevens)駐リビア米大使を含む米国人4人が死亡した。(c)AFP