【8月10日 AFP】フィリピンの首都マニラ(Manila)で来年1月に開催されるミス・ユニバース(Miss Universe)世界大会が、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の関連組織によって爆弾攻撃の標的にされていることが明らかになった。

 米テロ組織監視団体「SITEインテリジェンス・グループ(SITE Intelligence Group)」が監視対象としているソーシャルメディアのIS系チャンネルに8日、来年の「ミス・ユニバースを狙った爆弾の製造」方法を示した動画が投稿された。動画は、自爆用ベルトの作り方を示したものとみられる。

 大会招致の成功を先月に発表したばかりのフィリピン観光当局は9日、攻撃予告を「深刻に受け止めている」としながらも、準備は予定通り進めていく方針を明らかにした。

 昨年、ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王による訪問やアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の開催が無事に行われたことを実例として挙げ、ミス・ユニバースで見込まれる観覧客の対応も可能だと強調した。

 フィリピン南部ではイスラム過激派が活動しており、近年はISへの忠誠を誓っている。ただ治安当局者や識者の見方では、主義主張を広めることよりも誘拐事件を起こして身代金を稼ぐことの方を優先しているという。(c)AFP