【8月9日 AFP】リオデジャネイロ五輪は8日、バスケットボール男子予選グループAの試合が行われ、3大会連続の金メダルを目指す米国が序盤でつまずいたものの、113-69でベネズエラに圧勝した。

 ポール・ジョージ(Paul George)が20得点、ジミー・バトラー(Jimmy Butler)が17得点の活躍をみせた米国が大勝を飾ったが、ベネズエラは18-18の同点で第1クオーターを終えた。

 バトラーは、「試合開始から、もっと勢いをつけてプレーする必要がある」とすると、「墓穴を掘るわけにはいかないことは分かっている。自分たちのディフェンスできっちり40分間守り切れば、勝利に大きく近づくだろう」とコメントした。

 第4クオーターの試合時間残り2分50秒の場面で、ジョージが圧巻のダンクシュートを決めると、この夜の盛り上がりは最高潮に到達。対するベネズエラは、後半に点差を21点以内に縮めることはできなかったが、第1クオーターは1点リードの場面を3度迎えた。

 五輪のバスケ男子で、個人としては前人未到の快挙となる3個目の金メダル獲得を目指しているカーメロ・アンソニー(Carmelo Anthony)は、「相手が試合をスローな展開にしてペースを変えようとしていたのは分かっていたが、そうはいくものかと考えていた」と語った。

 米国は第2クオーターに入ると30-8と相手を圧倒。48-26の大量リードで後半へ折り返すと、ベネズエラの夢物語は消え去った。この試合で合計14得点を記録し、同クオーターにはベネズエラが挙げた8得点を上回る10得点を稼いだアンソニーは、「第2クオーターでは俺たちのディフェンスが勢いを増して、試合を折り返すことができた」と振り返った。

 米国では、米プロバスケットボール協会(NBA)でレギュラーシーズン最優秀選手(MVP)に選出された実績を持つケビン・デュラント(Kevin Durant)が16得点5アシスト、デアンドレ・ジョーダン(DeAndre Jordan)が14得点9リバウンド、そしてカイル・ローリー(Kyle Lowry)が9アシストでチームの勝利に貢献した。

 初戦の中国との試合でも序盤にターンオーバーを連発するなどミスを犯した米国は、最終的に119-62で圧勝したものの、今回のベネズエラ戦では第2クオーターまで不調を引きずっていた。

 ベネズエラでは35歳のベテランガード、ジョン・コックス(John Cox)がチーム最多の19得点を記録。このコックスは、NBAのロサンゼルス・レイカーズ(Los Angeles Lakers)で5度の優勝を成し遂げた名選手で、今年4月に20年の現役生活に終止符を打ったコービー・ブライアント(Kobe Bryant)氏のいとこに当たる。

 コックスは、「たとえディフェンスの調子が悪い日でも、米国はいくつものポジションで交代ができて、倒すことが本当に難しい。彼らから90~100得点を奪えるチームはいないだろう。あまりにもサイズや運動能力が優れている」と、どの国にも絶対王者の米国を止められる可能性はほとんどないと分析している。(c)AFP/Jim SLATER