【8月8日 AFP】リオデジャネイロ五輪は7日、体操女子の予選が行われ、米国のシモーネ・バイルス(Simone Biles)が全種目での金メダル獲得という高い期待に応え、素晴らしい演技を披露した。

 個人総合で米国は、19歳のバイルス、22歳のアレクサンドラ・レイズマン(Alexandra Raisman)、20歳のガブリエル・ダグラス(Gabrielle Douglas)の3人で3位までを独占したが、決勝へ進めるのは1か国2人までという規則により、ダグラスの連覇の夢は断たれた。

 世界選手権(World Artistic Gymnastics Championships)で個人総合3連覇を果たしているバイルスは、ダイナミックな演技を披露して、4種目の合計で62.366点を記録。跳馬、平均台、ゆかの3種目でトップに立ち、中でもゆかはロンドン五輪金メダリストのレイズマンを抑えての1位だった。しかし段違い平行棒だけは決勝に進めず、同じ米国のマディソン・コーキアン(Madison Kocian)がトップに立っている。

 レイズマンは合計で60.607点を記録し、ダグラスは60.131点でレイズマンにわずかに及ばなかった。

 出場5人の合計で争う団体でも、ロンドン五輪覇者の米国が、北京五輪優勝チームの中国に10点近い差をつけて決勝進出を果たした。セダ・トゥカリャン(Seda Tutkhalian)とアリヤ・ムスタフィナ(Aliya Mustafina)が高得点をマークしたロシアが3位に入り、決勝では、世界選手権で銅メダルを獲得している4位の英国と表彰台を争うものとみられる。

 開催国のブラジルも、身長133センチの小さなスター、フラビア・サライバ(Flavia Saraiva)が個人総合と平均台で決勝に進出し、観客を沸かせた。ヘベカ・アンドラージ(Rebeca Andrade)も、米国3選手に次ぐ4位で個人総合の決勝進出を決めている。

 日本もドイツ、オランダとともに9日の団体決勝へ勝ち進み、村上茉愛(Mai Murakami)と寺本明日香(Asuka Teramoto)が個人総合で11日の決勝進出を果たした。

 また、1992年のバルセロナ五輪の団体金メダリストで、41歳で7度目の五輪に出場しているオクサナ・チュソビチナ(Oksana Chusovitina、ウズベキスタン)は、跳馬で決勝へ進出している。(c)AFP