【8月8日 AFP】熱帯暴風雨「アール(Earl)」が直撃したメキシコで、土砂崩れによる死者は当局発表で7日までに少なくとも38人に達した。一方、メキシコの太平洋 (Pacific Ocean)岸沖では熱帯暴風雨が新たに発生し、警戒が呼び掛けられている。

 中部プエブラ(Puebla)州では家屋が土砂にのみ込まれ、未成年者15人を含む28人が死亡した。同州ワウチナンゴ(Huauchinango)では例年の月間降水量に相当する雨がわずか1日に降り注いだという。州全体で約200人が自宅を失った。

 プエブラ州の東に位置するベラクルス(Veracruz)州でも土砂崩れにより10人が死亡した。州内では複数の河川が増水し、多数の住民が避難を余儀なくされた。

 ハリケーンから熱帯暴風雨に勢力を弱めたアールは4日にメキシコに上陸していた。

 一方、メキシコには新たに発生した熱帯暴風雨「ハビエル(Javier)」が近づいている。米気象予報当局によると、今後数日でメキシコ南西部に豪雨や強風をもたらすと予想されている。(c)AFP