【8月5日 AFP】スペイン領カナリア諸島(Canary Islands)ラパルマ(La Palma)島で、森の中で用を足したドイツ人の男(27)が使用済みトイレットペーパーを燃やしたところ火が燃え広がり、山火事に発展した。当局が4日、発表した。この事故で、消火に当たっていた自然保護官(54)が死亡、付近の住民約700人が避難した。

 ラパルマ島はアフリカ沖のカナリア諸島の中でもあまり知られておらず、大自然が手付かずのまま残っている。山火事はその山間部に広がった。

 緊急対策本部によると、同日夜になっても火の勢いは収まる気配すらなく、さらに住民1800人が避難したという。

 スペイン治安警備総局(Guardia Civil)の警察報道官がAFPに明かしたところによると、このドイツ人の男は3日午後、失火の容疑で逮捕されたという。男の氏名は公表されていない。

 同局は声明で、男は「警察に対し、用を足した後に使ったトイレットペーパーを燃やそうと火をつけたところ、燃え広がってしまったと認めた」と発表した。男には過失により森林火災を引き起こした罪で4日に出廷する予定になっているという。

 カナリア諸島緊急対策本部の報道官によると、約200人が消火活動を行っており、ヘリコプターや飛行機も出動しているが、高温と強風で火があおられ、消火活動は困難を極めているという。(c)AFP