【8月4日 AFP】リオデジャネイロ五輪は、2008年の北京五輪より危険で質が劣る——リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)に到着した五輪代表選手たちが相次いで盗難被害や設備の故障を訴えている事態を受け、中国のインターネットユーザーがこんな批判を繰り広げている。

 陸上のハードルの中国代表、史冬鵬(Shi Dongpeng)選手は、ブラジル到着直後にパソコンを盗まれたと国営メディアに語った。史選手はソーシャルサイト(SNS)の自分のアカウントに犯人とおぼしき人物が映った防犯カメラの画像を投稿し、「お金を失ったからには、これより大きな不運は避けられるだろう」と達観したコメントを残している。

 卓球のファン・ジェンドン(Fan Zhendong)選手は、チームメートと一緒に選手村の壊れたシャワーカーテンのレールを直している写真を中国版ツイッター(Twitter)の「新浪微博(Sina Weibo)」に投稿。ロンドン五輪で金メダルを獲得した体操の馮喆(Feng Zhe)選手も、トレーニングセンターのトイレが詰まっているとSNS上で不満をこぼした。

 こうしたなか、中国外務省は先週、ブラジルでは盗難が「多発」しており渡航の際には十分な安全対策を取るよう注意を喚起した。このニュースを受け、中国国民の間では自国を誇る声が高まりを見せている。

 新浪微博のあるユーザーは、「リオ五輪の環境はお粗末すぎる。北京五輪の場面をもっと投稿しよう」と呼び掛けた。国営中国中央テレビ(CCTV)の司会者は「リオの冒険を開始しました! 五輪取材というより、サバイバルゲームをやっている気分」とネットに投降。「五輪を成功させるためには、平和維持部隊を派遣する必要があるのでは」とやゆする声も出ている。(c)AFP