【8月4日 AFP】(更新)英ロンドン(London)中心部のラッセルスクエア(Russell Square)で3日夜、刃物による襲撃事件があり、60代の女性1人が死亡、5人が負傷した。容疑者の男(19)は現場で逮捕された。警察当局はテロとの関連も視野に捜査を行っている。

 ラッセルスクエア周辺は大英博物館(British Museum)やロンドン大学(University of London)があるほか、ホテルも立ち並び、多くの観光客が訪れる地区。

 午後10時33分(日本時間4日午前6時33分)、男が刃物で人々を襲っているとの通報を受けた警官が現場に駆け付け、6分後にテーザー(Taser)銃を使用して男を取り押さえた。

 警察は声明で、「初動捜査では精神疾患が本件の著しい要因だと示唆されており、捜査の主軸の一つとなっている。ただし現段階では動機に関しては予断を排すべきで、テロリズムも動機の可能性として残っている」と説明した。

 ラッセルスクエアに面したゲストハウスに宿泊しているフランス人旅行者(22)は、AFPの取材に「ビールを買っていたら女性の叫び声が聞こえた。男に追いかけられていて、ひったくりだと思った。けがをしている様子はなかった。たばこを買いに出て戻ったら、消防士や警官が集まっていて、シートを掛けられた遺体が横たわっていた」と証言した。

 一方、地元住民の一人は事件に驚きを隠せない様子で、「ここは安全な地区。夜は特にとても静かなのに」と語った。(c)AFP