【8月2日 AFP】ロシアのビタリー・ムトコ(Vitaly Mutko)スポーツ相は1日、ドーピング違反に対する一連の制裁がすべての国に適応されないのであれば、スポーツ界は「迷走」することになるとの見解を示した。世界反ドーピング機関(WADA)の独立調査官を務めたカナダ人法学者のリチャード・マクラーレン(Richard McLaren)氏による報告書で、国家ぐるみの組織的なドーピング行為を指摘されたロシアは、不公平な扱いを受けていると反発している。

 仏パリ(Paris)で国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の会合に出席したムトコ氏は、ロシア通信(Ria-Novosti)に対して「(反ドーピング)システムでは、世界中のすべての国に対して公平かつ唯一無二でなければならない。これが達成されれば、ドーピングとの闘いは何らかの決着がつけられるだろう」と語った。

「しかし、システムが特定の国に対して一方的に適用されるのであれば、それ以外の国々の要求を満たし、迷走することになる」

 ムトコ氏はまた、政府主導のドーピングを否定しているロシアは激しい批判にさらされながらも、国家として危機を解決に導く「政治的意思」があることを強調すると、選手全員に出場禁止が言い渡された重量挙げに関しては、「重大な手段」に出る可能性を示唆した。

 ロシアは現在、リオデジャネイロ五輪への出場に最後の望みをかけたロシアの各競技連盟からの提訴がCASで審議されている一方で、各競技連盟から出場を推薦された選手に関しては、IOCメンバーが最終判断を下すことになっている。

 ムトコ氏は「一両日中にはリオ五輪に出場する選手団が正式に確定することを期待している」と語った。(c)AFP