【7月29日 AFP】スウェーデンの海洋考古学チームが、17世紀に北欧バルト海(Baltic Sea)に沈んだスウェーデン戦艦クローナン(Kronan)号から340年前の「チーズ」が見つかったことを明らかにした。

 王冠を意味するクローナンと命名された軍艦は1676年6月1日、スウェーデン南東エーランド(Oeland)島沖の海戦で沈没。1980年にアマチュアの海事考古学者によってクローナン号の残骸が見つかった。その残骸を探索していたダイバーがつぼに入った「チーズ」を発見したという。

 探査チームを率いるラーシュ・エイナション(Lars Einarsson)氏は28日、AFPの取材に、密閉されたつぼに入っていたのは340年物の半固形状「乳製品」で、酵母(イースト)と青カビチーズの匂いを放っていたと語った。「他の人たちはわからないが、私は心地良い匂いと感じた」エイナション氏はその匂いを「生命の匂い」と表現した。

「チーズ」が生き延びられたのは、バルト海の水温が冷たく塩分濃度も低いことに加えて、つぼが堆積物に深く埋もれていて腐食を免れたためだ。

 この珍しい発見物は分析のためにスウェーデン農業科学大学(Swedish University of Agricultural Sciences)に送られた。

 クローナン号の探索ではダイヤモンドと金貨のほか青銅製大砲、たんす、皿、航海計器、ドイツ製のトランペットなど、これまでに約3万点の品々が回収されたほか、小麦粉、生き物の骨、蒸留酒、ワインなども見つかっており、数百年前の食事情の解明に役立つと期待される。 (c)AFP/Gael BRANCHEREAU