【7月22日 AFP】ブラジル・リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)の市民たちがリオデジャネイロ五輪のメダルに描かれた女神を目にして、なんとなく見覚えがあると感じたとしても不思議ではない。女神のモデルはブラジル女性だからだ。

「リオデジャネイロは海や丘陵など曲線美にあふれた街。ブラジル女性の体と同じですよ」。リオデジャネイロ近郊にある国立造幣局「カーサ・ダ・モエダ(Casa da Moeda)」で金・銀・銅、合わせて5130個が製造されたメダルのデザインを担当した彫刻家のネルソン・カルネイロ(Nelson Carneiro)さん(60)はそう語った。リオデジャネイロの官能的な一面にインスピレーションを得て、五輪メダルに描かれる古代ギリシャの女神ニケ(Nike)に曲線美を与え「太ももやお尻を大きくした」という。

 出場選手の誰もが切望する金メダルだが、実は純金製ではない。494グラムの銀で出来たメダルをわずか6グラムの金でめっきしたものだ。銀メダルは純銀製だが、銅メダルは銅とすずの合金であるブロンズ(青銅)よりも銅と亜鉛の合金の真ちゅう(黄銅)に近い。

 一方、パラリンピックのメダルには視覚障害者が音で識別できるように小さな鋼球が入っている。(c)AFP/Claire DE OLIVEIRA NETO