【7月18日 AFP】(更新)ロシアのドーピング疑惑に関する世界反ドーピング機関(WADA)の独立調査チームは18日、2014年のソチ冬季五輪や2013年の第14回世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)などのスポーツ大会で、ロシアが政府の指示の下で組織的なドーピングを行っていたとする報告書を発表した。WADAは調査結果を受け、ロシアのリオデジャネイロ五輪への出場を全面的に禁止すべきだと勧告した。

 WADAの委託を受け独立調査を行っていたカナダ人法学者のリチャード・マクラーレン(Richard McLaren)氏がまとめた報告書によると、モスクワ(Moscow)とソチ(Sochi)のドーピング検査所が検体すり替えなどの隠ぺい工作を行い、スポーツ省の指示を受けたロシア連邦保安局(FSB)もこれを支援していたという。

 米国とカナダは報告書の発表に先立ち、調査内容が十分非難に足るものであった場合、8月5日に開幕するリオデジャネイロ五輪へのロシアの出場を完全に禁止するよう求めていた。WADAのベン・ニコルズ(Ben Nichols)報道官は独立調査結果を受け、ツイッター(Twitter)で「WADAは、『風土改革』が達成されるまで、ロシアの選手をリオを含む国際大会への参加を禁止するよう、スポーツ界に呼び掛ける」と投稿した。(c)AFP