【7月15日 AFP】(更新)フランソワ・オランド(Francois Hollande)仏大統領は15日、南部ニース(Nice)で革命記念日(Bastille Day)の花火見物客にトラックが突っ込んだ事件を受けてテレビ演説を行い、明らかな「テロ」行為との認識を示した。一方、ベルナール・カズヌーブ(Bernard Cazeneuve)内相は、死者数が少なくとも80人に上ったと発表した。

 オランド大統領は沈痛な面持ちで、「紛れもないテロリストの特質」がある攻撃だと発言。革命記念日を祝うため家族連れが多く集まっており、死者の中に複数の子どもたちが含まれていることを明らかにした。

 またオランド大統領は、昨年11月のパリ同時攻撃を受けてフランス全土に出されている非常事態宣言を3か月延長すると発表。予備役を招集して治安対策を強化する方針を表明した。フランスの非常事態宣言は今月26日に解除される見通しだった。

 ニースの事件ではこれまで犯行声明は出ていないが、テロであることが確認されれば、フランス国内では18か月で3回目の大規模攻撃となる。

 演説の中でオランド大統領は、イラクとシリアで続くイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」掃討作戦におけるフランスの役割を強化すると強調。「テロと戦うわれわれの意志をくじくことは、何ものにもできない。イラクとシリアでの行動を強化し、われわれの国土でわれわれを攻撃する者たちへの空爆を続ける」「フランスは今後も常に、攻撃を仕掛けようとする狂信者たちより強くあり続ける」と述べた。(c)AFP